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なおやん おすすめ 群馬隠れ名所その③ 八束脛神社
みなかみ町後閑の穴切集落には、月夜野石尊山という標高756mの静かな里山があります。
この石尊山の中腹にあるのが、八束脛神社(やつかはぎじんじゃ)という、一風変わった名前の神社です。
急な山道を登っていった先に突然あらわれる、巨大な岩の露出に、八束脛三社宮が祀られています。
岩にできた洞窟からは、弥生時代の遺物や人骨が発掘されており、八束脛洞窟遺跡(やつはぎどうくついせき)として、町の史跡にも指定されています。
伝説によると、そのむかし、八束脛という名前の巨人がこの洞窟に隠れ住んでおり、夜になると人里にやってきて、作物を荒らしては村人を困らせていたそうです。
あるとき、とうとう村人が八束脛のあとをつけて隠れ家を突き止めると、巨人が洞窟の出入りに使っていた藤づるを切ってしまいました。
それからしばらくして、洞窟の様子を見に訪れた村人が、飢え死にした八束脛の白骨をみつけ、あわれに思い、神として祀ることにしたということです。
別の言い伝えでは、八束脛は、天武天皇の時代に群馬の郡司であったとされる羊太夫の家臣だとも、源義家に追われて尾瀬に落ち延びた藤原の残党ともいわれています。いずれにせよ、空を飛ぶように早く走れたとか、蝶に化身したとか、いろいろ不思議な逸話が残されており、群馬の歴史や伝説を知るうえで、とても興味深い人物といえそうです。
道中、雪の上に残された大きな足跡を発見!
やっぱり巨人は本当にいるらしい?